年度末が近づき慌ただしい季節になってまいりました。
おかげさまで昨年11月には第6回になります組込みマルチコアサミット(EMS2019)を成功裏に開催できました。今回も約170名の参加があり、ご来場いただいた方には御礼申し上げます。EMSでは毎回マルチコア利用に関するアンケート調査を実施しており、その中からいくつかのデータを紹介させていただきます。
まずはご来場いただいた方々の「想定アプリケーション」です。左側が今年(2019年)、右側が昨年(2018年)の結果です。
会長の枝廣です。こんにちは。今回は嬉しいお知らせをお届けしたいと思います。
米国電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics Engineers 以下IEEE)において昨年2月に設置されたソフトウェア視点のハードウェア・アーキテクチャ記述に関する標準化を行うワーキンググループ(正式名称:IEEE Computer Society/Design Automation/Software-Hardware Interface for Multi-many-core Working Group以下:IEEE C/DA/SHIM WG)の最初の成果として、SHIMがIEEE Std 2804-2019として発行されたことを発表しました。
組込みマルチコアコンソーシアムもこのWGに参画しており、副会長のイーソル社の権藤氏がチェア、埼玉大学の安積先生がセクレタリを務めています。ワーキンググループ発足からわずか1年以内の規格発行というIEEEにおいては異例ともいえるスピードで国際標準規格が成立しました。
IEEE C/DA/SHIM WG は、IEEEにある計39の分科会のうちのひとつComputer SocietyのDesign Automationにおいて、ソフトウェア視点のハードウェア・アーキテクチャ記述に関する標準化を行うワーキンググループとして2019年2月に発足しました。
このワーキンググループは、マルチ・メニーコアのソフトウェア・ハードウェア インターフェース(Software-Hardware Interface for Multi-many-core 以下:SHIM)をソフトウェア設計の観点からアーキテクチャの記述標準を定義し、マルチ・メニーコア ツールを有効にするための重要なハードウェア プロパティを抽象化するXMLスキーマを提供します。
このXMLインターフェースは、新しいマルチ・メニーコア ハードウェアをサポートするためのコストを削減することに役立ちます。
これにより、新しい革新的なマルチ・メニーコア ツールの開発が促進され、マルチ・メニーコア技術のエコシステムの実現が期待されます。
現在のツール開発では、各ツールはターゲットハードウェアごとの対応が必要であり、多様なアーキテクチャが現れるマルチ・メニーコア時代に向け、対応コストが大きな課題になると予想されています。SHIMが普及し、下図のように、ソフトウェアで必要とするハードウェア特徴項目がSHIMで記述されれば、ツールはSHIMに対応するのみで多くのハードウェアに対応でき、コスト削減につながります。
11月21日に13:00より予定通り開催されました。
枝廣EMC会長からのご挨拶と「組み込みマルチコアコンソーシアムについて」のご講演
●日時 :11月21日(木)13:20~17:00
●会場 :パシフィコ横浜 会議センタ[315会議室]
●主催 :組込みマルチコアコンソーシアム(EMC)
●プログラム:ET&IoT2019のWeb ページ(プログラム詳細はこちらへ)
EMCは2014年秋の設立以来、ソフトウェアのためのハードウェア抽象化記述SHIMの標準化など、組込みマルチコアに関する活動を地道に進めております。
毎年、Embedded Technology(ET)展と合わせてEmbedded Multicore Summit(EMS 組込みマルチコアサミット)を開催し、最新のマルチコア技術動向をご紹介させて頂いております。今年も6回目となる EMS2019を11月21日(木) 13:30-17:00 パシフィコ横浜にて開催することになりました。
EMS2019では本コンソーシアムの概要を枝廣からお話させて頂いたあと、省電力メニーコアプロセッサによる完全自動運転システムに関する講演を皮切りに、日本でも普及が近年急激に加速している車載ソフトウェア標準仕様であるAUTOSARによるマルチコア適用について、最新のAUTOSAR Adaptive、そしてAUTOSAR Classicの両面から解説する講演に続きます。更に、制御系マルチコアにおけるマルチコア・ハードウェアの特徴とユースケースに関する講演、そして昨年より本コンソーシアムのマルチコア適用委員会で策定を進めてきた「マルチコア技術導入ガイド」についてご紹介します。そして最後に、毎年ご好評をいただいている「開発現場に訊く!」パネルディスカッションでは、「車載AIのシステム設計とマルチコア実装の勘所」と題して、Autowareのリーダである東京大学加藤先生の他、業界のエキスパートを集めて多彩な議論を予定しています。例年を更に上回る充実したプログラムとなっておりますので、是非ご同僚をお誘いあわせの上、ご参加頂ければ幸いです。なお、参加は無料となっております。「ご登録」はこちらをご参照ください。
これからもEMCをご支援いただきますようお願い申し上げます。
●プログラム
13:20 組込みマルチコアコンソーシアムについて
組込みマルチコアコンソーシアム会長&名古屋大学大学院 教授
枝廣 正人氏
13:25 メニーコアプロセッサによる省電力完全自動運転の実現
埼玉大学 大学院理工学研究科 准教授 安積 卓也氏
14:10 AUTOSARのマルチコア適用
(株)オーバス グループマネージャー 篠原 順文氏
14:45 制御系マルチコア・ハードウェアの特徴とユースケース
ルネサス エレクトロニクス(株) 主任技師
鈴木 均氏
15:20 「マルチコア技術導入ガイド」の紹介
ガイオ・テクノロジー(株) 取締役
岩井陽二氏
15:45 《パネル・セッション》
開発現場に訊く! 車載AIのシステム設計とマルチコア実装の勘所
モデレータ)EJoint代表/テクニカル・ライター 中山 俊一氏
パネラ)
(株)デンソー
基盤ハードウェア開発部 課長 阿部 孝司氏
(株)ティアフォー
創業者/CTO、東京大学大学院情報理工学 准教授
加藤 真平氏
イーソル(株)
取締役 CTO 兼 技術本部長 権藤 正樹氏
LeapMind(株) 取締役 CTO
徳永 拓之氏
年末が近づき慌ただしい季節になってまいりました。
おかげさまで11月には第5回になります組込みマルチコアサミット(EMS2018)を成功裏に開催できました。過去最高の170名の参加があり、ご来場いただいた方には御礼申し上げます。EMSでは毎回マルチコア利用に関するアンケート調査を実施しておりますが、今回は、その中からいくつかのデータを紹介させていただきます。
まずは「マルチコア導入状況」です。左側が今年(2018年)、右側が昨年(2017年)の結果です。導入済み、導入検討中が増加し、組込み分野におけるマルチコアの広がりが見えてきます。
11/15午後、好評のうちに開催できました。
※約170名の参加者がありました。
ご参加いただいた方々には感謝申し上げます。
ご来場いただいた方々には次回のEMCサミットのご案内をさせていただく予定です。
■ET2018&IoT2018併設セミナ 「組込みマルチコアサミット」が開催されます。
ふるって、ご参加下さい。
●日時 :11月15日(木)13:20〜17:00
●会場 :パシフィコ横浜 アネックスホール[F202]
●主催 :組込みマルチコアコンソーシアム(EMC)
●プログラム:ET2018&IoT2018のWeb ページ(こちら、詳細プログラムはこちら)
EMCは2014年秋の設立以来、ソフトウェアのためのハードウェア抽象化記述SHIMの標準化など、組込みマルチコアに関する活動を地道に進めてまいりました。毎年、Embedded Technology(ET)展と合わせてEmbedded Multicore
Summit(EMS、組込みマルチコアサミット)を開催し、最新のマルチコア技術動向をご紹介させて頂いております。今年も5回目となる EMS2018を11月15日(木) 13:20-17:00 パシフィコ横浜にて開催することになりました。
EMS2018ではEMCの概要を簡単に会長の枝廣からお話させて頂いたあと、昨年より活動を進めているマルチコア適用委員会で作成を進めてきた「マルチコア技術導入ガイド」をご紹介します。次に自動車を中心に必須の要求となっている機能安全でのマルチコア技術の活用についてお話します。そして2015年にThe Multicore
AssociationからVer1.0が公開されたソフトウェア向けハードウェアアーキテクチャ記述であるSHIM仕様のVer2.0について、多くの新たな機能と共にSHIM2.0適用例をマルチコアツールベンダから説明します。更に、ハードウェアに関するマルチコア関連技術の動向として、制御系システムにおけるメニーコアの適用、そして自動運転に求められるLSIの特性について技術的な詳細含めてお話します。そして最後には、これらマルチコア技術をシステムに導入するメーカの皆さんにその課題や事例についてパネルディスカッションを行って頂きます。是非、ご参加ください。
(プログラムは上記、ご参照いただき、事前登録はこちらから。)
これからもEMCをご支援いただきますようお願い申し上げます。
組込みマルチコアコンソーシアム会長
枝廣 正人(名古屋大学大学院情報学研究科)
講演資料をアップしました。Eventsからダウンロードいただけます。
下記、Web上から聴講登録できます。ふるって、ご参加下さい。
●日時 :11月16日(木)13:30〜17:00
●会場 :パシフィコ横浜 会議センター[502]
●主催 : 組込みマルチコアコンソーシアム(EMC)
●プログラム:ET2017のWeb ページ
http://www.jasa.or.jp/expo/conference2017/confpage-mm01.html
【アブストラクト】
マルチ・メニーコア利活用のためには、システム、ソフトウェア、ツール、ハードウェアが一体となったエコシステム確立が
必須である。本セミナーでは、各分野におけるマルチ・メニーコア技術、先端システムからの期待を紹介するとともに、
それらをつなぐ技術として組込みマルチコアコンソーシアムにおいて推進している活動について紹介を行う。
⇒ご講演資料はEventからダウンロードいただけます。
一般社団法人 組込みマルチコアコンソーシアム
東京都中央区日本橋大伝馬町6-7 住長第2ビル3F